子どもの貧困対策について、良し悪しは別として多くの方がご存知のとおり政府も様々な施策を打ち出して取り組みをはじめています。

では政府だけに任せて傍観していることが私たちのやるべきことなのでしょうか。

ここに私たち市民からなるNPOの役割があると考えています。

福祉政策のなかにも市民の力が制度になった例はいくつもあります。

今回はその一例として、保護者の就労等により小学生が放課後の時間をみんなで過ごす「放課後児童健全育成事業(通称:学童保育・学童クラブ等)」がはじまったルーツを少したどります。

よく耳にすることも多いこの制度ですが、はじめから制度としてあったのではなく、第二次世界大戦以前より当時の保護者たちの自主的な活動の中で放課後の子どもたちの保育をスタートさせたといわれています。
次第に全国的に広まり、様々な段階を経て1997年に児童福祉法に基づく社会福祉事業としてとして法制化されました。

今日の体制、保育士等の専門職による保育となったのは実はつい最近なのです。
それまではいわば自主保育として市民が取り組んでいたものを「市民の力」によって政策となり制度となったといえる一例です。

私たちNPO法人親子ぐるみ支援ネットワークも同様のことを考えています。
現在は埼玉県西部地区で取り組みを行っていますが、この市民発!の取り組みを全国のモデルケースとして広めていくことが大きな目標の一つであります。
そして、このモデルケースともいうべきはただ奨学金というお金を振り込むだけではなく「ソーシャルワーク支援」を同時に展開することによる併走型奨学制度にあります。
大学はお金があれば卒業できるわけではありません。
学習意欲がある学生に対して、親だけではなく大学とソーシャルワーカーそして私たちNPOが応援していくことが本当の意味で「奨学支援」になると思っています。

厚生労働省の元事務次官が某新聞に次のようなコメントを寄せています。
「0を1にするのはNPOの力。理論武装して1を10にするのは学者の力。ペイする範囲内で10を50にするのは企業の力。誰もが利用できるように50を100の力にするのは行政の力」

私たちの活動はその全国初の取り組みであり0を1にする取り組みなのです。

 

NPO法人親子ぐるみ支援ネットワーク

理事 久米 隼